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鉄くず拾いの物語

2014.02.26

category : FILMS

以前このブログにも感想を書いたことがある
「ノー マンズ ランド」

ノー・マンズ・ランド [DVD]ノー・マンズ・ランド [DVD]
(2002/12/18)
ブランコ・ジュリッチ、レネ・ビトラヤツ 他

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この映画の監督である、ダニス タノヴィッチの作品です。
なんかもうそう聞いただけで、旧ユーゴ諸国の映画だから
私としては観ないわけにはいかないのだけど、
気分がどんよりする程度にはトラウマになっている作品なのです
この「ノー マンズ ランド」って映画は。

ボスニア ヘルツェゴヴィナのロマ地区に住む家族の物語で
実話に基づいて作られています。
出演者は医者を除いてほとんどがご本人。
新聞に載っていたこの家族の話を読んだ監督が映画にしたいと
必要以上のスタッフやカメラを使わず、低予算で作られた映画です。
とはいえ、ベルリン映画祭で銀熊賞(審査員グランプリ、主演男優)を取った、
ただものではない映画。
エンドロールもとても短かったのが印象に残りました。

鉄くず拾いをして家族を養っているナジフと妻のセナダ、
娘2人は貧しいながらも仲良く暮らしていて、
セナダのお腹には3人目の赤ちゃんもいる。
しかしセナデが酷い腹痛を訴え、病院へ連れて行くと流産していて、
手術をしないとセナダの命が危ない。
保険証をもたないために、高額な手術料が必要になるが、
それを支払えるほどのお金がない。
せめて分割にしてくれとナジフが頼んでも医者は取り合おうとしない。
公的機関に助けを求めても事態は変わらず、
最後には「どうせ嫌な思いをするなら病院には行きたくない」と
セナダが病院に行くのを嫌がり始める。

以下ネタバレ。








「ノー マンズ ランド」に比べれば、よほど希望のある映画でした。
ハリウッド映画ならもっと違うことになったんだろうと思うけど、
セナダの妹の保険証を借りるという形で何とか手術を受けられ、
セナダのために走り回らなければいけない時に動かなくなった
ポンコツのマイカーを解体して売り払い、
薬と、払っていなかった電気代を支払い、
貧困だとか、ロマに対する差別や就職難など、根本的な解決にはならなくても、
とりあえず一家は何とかなりました。

ナジフが公的機関に助けを求めに行って、
職員と一緒に家に帰る途中に、ナジフが
「戦争しているときの方がよかった」
「弟は死んだ、首だけが見つかった」
「弟の遺体を他の弟が見つけた」
とそんなことを言っていました。
つらい戦争時代を経て独立して、自由を手に入れたものの、
「前の方がよかった」という声はどこの国にもあるのでしょう。
でもね、それを言って欲しくないというか、
なんでそういう風になっちゃったんだろうというか、
貧しい人々や差別されている少数民族にとっては、
独立も大きな意味はないのかな。

立派な発電所ができて、道路が舗装され、いい車も走っている都市があるかと思えば、
ナジフの家族のように、自分で切って来た薪で火を起こして、
家の近くでは解体した車の残りを適当に燃やして、
有害ガスがどうとか気にしている風でもないところもある。
当然とはいえ、電気代を払わなければ容赦なく電気は止められてしまう。
戦後の復興は進んでいるのだろうけど、それが全体に行き渡っていないどころか、
戦前よりも貧しくなっている人々もいる。

・・・やっぱりつらいな、この人の映画。
セナダの手術費が高額だと分かっても、どうすることもできなくて、
いつもの通りに鉄くずを集めに谷のようなところへ降りて行くナジフが
観ていて本当につらかったけど、そうだよねそうするしかないんだよねって、
ひしひしと無力さを感じてしまいました。

ただこの映画で、ナジフは演技ど素人にも拘わらずベルリン映画祭で主演男優賞を取り、
公園の清掃という定職を得て、保険証もちゃんと手に入れたそうです。
根本的な解決にはならないかもしれないけど、
何かの、ボスニア ヘルツェゴヴィナがいい方に変わるきっかけになればいいですね、
心からそう思います。

セナダが手術を受けて帰宅した後、
ナジフが「男のコーヒーだ」と言ってセナダに淹れてあげたコーヒーが
とても美味しそうでした。
今まで色々な映画で観たコーヒーを飲むシーンの中でも
特に美味しそうなコーヒーでした。

ちょっと気になったのは、セナダが手術を受けた病院の張り紙、
セルビア語だけで書かれてたみたいだったので、
スルプスカ共和国の病院なのか?と思ったけど、
ボスニア語ってラテン文字キリル文字両方使えるんですね。

そして今年はワールドカップですよ。
ボスニア ヘルツェゴヴィナが初出場ですよ。
きっとオシムも喜んでるよ!
全力で応援するので、頑張ってね。
初出場でクロアチアは3位だったよ!(←プレッシャーw)

スポーツで国をかけて戦うってことに対して、バカバカしいと思う人も
そりゃあたくさんいるとは思うし、別に構わないけど、
自分の国が解体して祖国だと思っていた国がなくなった人(選手)のことを考えると、
「スポーツで国をかけて戦うなんてばかばかしい」なんて
私は簡単には言えないなー。
もちろん私も今のところ、祖国が亡くなった経験ありませんけど。

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