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漱石の思ひ出

2013.01.18

category : BOOKS

もうすっかり夏目先生に心酔してしまっています。
夏目先生のちくま全集を読み終えたので、関連書籍として、
奥様の夏目鏡子さんが語り、娘婿であり門下生の一人でもあった
松岡譲氏が筆録した、「漱石の思ひ出」を図書館で借りてきました。


漱石の思い出 (文春文庫)漱石の思い出 (文春文庫)
(1994/07)
夏目 鏡子、松岡 譲 他

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↑は、恐らく口語で書かれているのではなかろうかと思いますが、
ワタシが借りてきたのは岩波のハードカバーで、何と文語体。
タイトル見てもお分かりの通りです。
表紙ないけど多分これ↓



漱石の思ひ出漱石の思ひ出
(2003/10/24)
夏目 鏡子、松岡 譲 他

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こんなの読めるかなと心配もしましたが、
読んでみたら、やはり日本人なのでしょうか、意外にもスラスラ読める。
鏡子さんが見た夏目漱石の小説家としての姿以外にも、
夫として、父親としての姿も垣間見えて、とても貴重な作品です。
時系列に並べてありますが、まるでキヨさんが
「そういえばあんなこともあったわねぇ」と思い出しながら語ってくれるのを
わくわくしながら聴いているような感じがします。

キヨさんの知る夏目先生は、決して「偉大な小説家」というだけではなくて、
ノイローゼに悩まされ、いつも誰かが監視しているという妄想に憑りつかれ、
妻子にも暴力をふるったり、キヨさんに出ていけと暴言を吐くようなこともありました。
体もあまり健康ではなく、有名作家とはいえいつも裕福なわけでもなかった。
反面、来る者を拒まない懐の深さや人の好さ、
キヨさんや子供たち、周囲の人たちとの軽妙なやり取り、
本当に小説を読んだだけでは分からない、夏目先生の色んな顔が見えます。
面白い門下生さんたちとのエピソードも大変素敵です。

夏目先生一家が引っ越しをするというので、門下生さんたちが手伝いに来た。
その時の鈴木三重吉さんのエピソードが面白かったです。
二度の引っ越しの手伝いに来た三重吉さんの役割は、
屑籠に飼い猫を入れて運ぶこと。
狭くて驚いて、にゃんにゃん鳴く猫におしっこをかけられたとぶつくさ言う三重吉さん、
それも二度共。
この鈴木三重吉さんは児童文学史「赤い鳥」を創刊した方です。
夏目先生の家に入り浸っているときは子供嫌いで、
子供なんて押し入れにでも入れとけばいいんですよと言って、
夏目家の娘さんたちに大顰蹙を買っていたそうですが、
自分の子供が生まれて以来、大変な子煩悩になったそうです。
そんな三重吉さんが猫におしっこをかけられて文句を言う姿が
後の功績に繋がるようで、とても微笑ましいです。

そして夏目先生の小説の登場人物のモデルになったとされる
門下生さんたちの話もちょこちょこ登場します。
夏目先生には「弟子」と呼ばれる人たちはいませんでしたが、
たくさんの門下生や、中学高校で教えた生徒たちにも愛されて
常に愉快な人が周りにいたようです。
ワタシも加わりたかったなぁ。

その他、小説に使われた、実際に起きたエピソードもあれこれ。
この「漱石の思い出」を出版するとなったとき、
今で言う「死人商売」のような言われ方で、色々批判もされたようです。
ワタシは読んでみて、全然そんな感じは受けず、
むしろありがとうございますと思いましたが、
ただ、「ああああ、それは知りたくなかった・・・」なエピソードが2つ。

大好きで感想も書いた「抗夫」と
「硝子戸の中」の自殺しようとしている女性の話
どちらも夏目先生のところに来て、自分の話を小説にしませんか?と言って
片方は「抗夫」として小説になり、片方は「硝子戸の中」に登場します。
しかしどちらも胡散臭い。
ゆすりたかりの匂いがプンプンです。
うーん、悲しい事実。
ただそんな不審な人たちにもつい同情してしまう夏目先生は
やっぱり人が好いというか、優しいんだろうなと思いました。

ちくまの夏目先生の全集を読んでいると、なぜか炊き立ての白米の味がしました。
一種の共感覚なんでしょうか。
夏目漱石=米の味だと思っていたのですが、
この本を読んでいても、それがありました。
しかしこの後に門下生の小宮豊隆氏の「夏目漱石」を読み始めたものの


夏目漱石 上 (岩波文庫 緑 85-1)夏目漱石 上 (岩波文庫 緑 85-1)
(1986/12/16)
小宮 豊隆

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こちらは全く米の味がしません。
夏目家の人々=米の味なんでしょうか。
金之助・キヨ夫妻の家庭の味が文章から漂ってくるのかもしれません。

ますます夏目先生が好きになりました。

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