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夏目漱石全集

2012.12.19

category : BOOKS


夏目漱石全集(全10巻セット) (ちくま文庫)夏目漱石全集(全10巻セット) (ちくま文庫)
(1994/03)
夏目漱石

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1年強かかりましたが、本日ようやく全巻読み終えました。
長かったのは間違いありませんが、本当に読んでよかった。
齢三十三にして、心の底から先生と呼びたい人に出会った、そんな感じであります。
明治時代に生まれたかったなぁ、そして木曜会に毎週通いたかった。

以前、「抗夫」の感想をブログにUPしましたが、
今回はエッセイ、小品、講演を文字に起こした物がいくつも収録された10巻。


夏目漱石全集〈10〉 (ちくま文庫)夏目漱石全集〈10〉 (ちくま文庫)
(1988/07)
夏目 漱石

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この10巻は、1~9巻に比べて、実に読むのに時間がかかりました。
中々読み進められないのです。
それが面白くないからなのではなくて、読んでいる間に全く手抜きできないから。
ちょっと集中が切れて、文字を目で追っているだけになると、
ちゃんと読んでたところまで戻って読み直し。
それの繰り返しだったのです。
だけど決して飽きることなく、隅から隅までしっかり楽しく読ませていただきました。
本当に、書いてくださってありがとう、夏目先生。

どれも素敵な作品ですが、講演を文字に起こした物が面白くて驚きました。
勿論読みやすい文章で書いてあったのですが、
作家を目指す者がどういう態度でいるべきなのかとか、
当時の日本の社会の在り方、変動とかについて述べられています。
それが読んでいると不思議なことに、明治時代と現在の平成の世と、
人間の悩みや社会の問題、ほとんど変わりがありません。
人間、いつの時代もいつまで経っても変わらないのですね。
書店に行くと、何だか一見読む価値あり気な自己啓発本が所狭しと並んでいますが、
全く同じようなことを100年も昔に夏目先生が語っていた。
それがとても面白かったのです。

10巻に「硝子戸の中」という随筆があります。


硝子戸の中 (新潮文庫)硝子戸の中 (新潮文庫)
(1952/07)
夏目 漱石

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当時朝日新聞に連載された39編なのですが、
これにとても印象的なエピソードがあります。
夏目先生を訪ねて、見知らぬ女性が来るのですが、
彼女が自分の悲しい歴史を小説にしてほしいと夏目先生にお願いします。
しかし後日、やはりそれはやめて、夏目先生に聴いていただくだけにすると言い出す。
夏目先生が彼女の話を聴いているだけで息苦しくなるほど悲痛な話でした。
すると彼女が
「先生がこれを小説に書くならば、この女をどうしますか?」と尋ねます。
死ぬように書くか、生きるように書くか。
当然夏目先生は即答できず答えに窮して、
女性に「もう遅い、送って行くから帰りなさい」と一緒に家を出ます。
その後の会話に、夏目先生の優しさと言うか、面倒見のよさと言うか、懐の深さがにじみ出ています。
ネタばれになるので書きません、ぜひ読んでください。

夏目先生は生涯に渡り神経衰弱を患い、家族に手を挙げるようなこともあったそうです。
しかし「硝子戸の中」もそうですが、この10巻は全編通して、
漱石の懐の深さが滲み出る作品ばかりです。
読むとじんわり力が湧いてきます。

ところで、ちょうど10巻に「夢十夜」という10に分かれた短編があります。
とあるウェブ小説サイトでそれを御題に小説を書くと言うコンテストがありました。
偶然mixiで見つけたのです。
どうしようか迷いましたが、昔書いたものを手直しして応募してみました。
そしたら何と、「優秀賞」を頂いたんですよ!
衣空ってのが私です。
応募しようかどうしようか結構ギリギリまで悩みましたが、
それこそ夏目先生に促されたような感じです。
こんなに喜んだの久しぶりでした。

10巻読み終わりましたが、他社からの出版で文学論などもありますから、


文学論〈上〉 (岩波文庫)文学論〈上〉 (岩波文庫)
(2007/02/16)
夏目 漱石

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それも読もうと思います。
あと先日図書館で、夏目先生の奥方、夏目鏡子さんの書かれた
「漱石の思ひ出」を借りて来たので、それをまず読みます。


漱石の思ひ出漱石の思ひ出
(2003/10/24)
夏目 鏡子、松岡 譲 他

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そしてこの10巻は、死ぬまでに100回読み返すことにします。

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